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オペラ「杉原千畝物語・人道の桜」上演報告

去る11月30日に、銀座の王子ホールにてプレ公開いたしました、オペラ「杉原千畝物語・人道の桜」は、おかげさまをもちまして、大成功の裡に終わることができました。
これをステップに、来年5月12日のリトアニア公演、12月5日の品川きゅりあん大ホール公演に向け、いっそう精進してゆく決意でございます。何卒、皆様方のお力添えを、心より宜しくお願い申し上げます。
杉原千畝氏および幸子夫人関係の本を出版されておられる大正出版の渡辺勝正社長様が今回の公演をご覧くださいまして、
「今まで『命のビザ』にまつわる催しものは数々拝見してきましたが、最高に素晴らしいものでした。今後は千畝研究会や早稲田関係の皆様にも是非推奨したいと思います。」
との、思いがけないお励ましのお言葉を賜り、下記のような長い感想文を拝受いたしましたので、友好協会の皆様方にご紹介させていただきたく存じます。

オペラ 杉原千畝物語「人道の桜」に魅せられて

杉原千畝研究会 代表
渡辺勝正

杉原千畝は1940年の夏、リトアニアのカウナスにおいてナチスの迫害から逃れてきた多くのユダヤ避難民の命を、自己の決断によって救った。
今や杉原の名は多くの人々に知られるところとなったが、後世にその功績が語り継がれることを願って、今から15年前の2001年10月2日、杉原千畝を称える桜の植樹祭が「命のビザ」の舞台であるリトアニアで執り行われた。
植樹祭当日、リトアニアの首都ヴィリニュスは前日から降り続いていた雨も上がり、日本から参加した百数十名の有志と当地の人々の手によって、230本の桜の苗木がネリス河畔やスギハラ通りに、そしてカウナスの旧日本領事館前に植えられた。
リトアニアは桜開花の北限と言われながらも、日本の篤志家の手入れにより、その幹は年々太さを増し、満開に咲く桜は当地の人々から愛され、桜公園は憩いの場となっている。 
ところで、このたび「杉原と桜」にまつわる芸術に触れる機会があった。それは「創作オペラ 杉原千畝物語『人道の桜』」である。
作曲家・安藤由布樹の曲は、杉原と亡きユダヤ人への鎮魂曲であり、生ける者への応援歌として心にしみる。
史実に沿って杉原の心理を巧みに描写した新南田ゆりの脚本、出演者の歌唱力、これらが複合的な相乗効果を生み、観る者を杉原ワールドにいざなう。
また、当オペラは「杉原と桜」をモチーフにしながら、鑑賞した人々に日本人としての誇りと自信を与えてくれる、感動的な作品である。 
リトアニアに咲く桜花と当オペラを通して、日本への関心と理解が深まるなら、2015年5月に開催されるリトアニア公演は、日本とリトアニアの架け橋として、意義深いものとなるだろう。
そして、杉原千畝の「人道の桜」が永遠なる平和のシンボルとして、日本から遠く離れたリトアニアの地で、咲き続けることを切に願う。

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(写真は、11月30日 銀座・王子ホールでの公演の模様。
ピアノ 安藤由布樹
杉原千畝 女屋哲郎
幸子夫人 新南田ゆり
下宿屋の女主人はる 坂口桐子
ユダヤ人サラ 鈴木理恵子
ユダヤ人ニシュリ 草刈伸明
演出 森田等)

text by 安藤由布樹 日本リトアニア友好協会理事

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リトアニア便り

リトアニアに在住されている鳴海深雪さんによる滞在記。
女性ならではの柔らかさと細やかさにあふれ、リトアニアでの日々の暮らしの生き生きとした息づかいが伝わってきます。

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